あけましておめでとうございます。
当院の看板犬もみじが12月に入り突然ふらつき、眼振等の神経症状を示しました。
念の為、ネオベッツVRセンターにてMRIを撮ったところ、幸いにも大きな異常は見られず、特発性の前庭疾患の疑いとのことでした。
写真は脳脊髄液を撮る時に毛刈りをした部分です。ツルッと刈られてます。
今日の様子です。だいぶ生えました。
特発性の前庭疾患というのは老齢犬で見られる原因不明の疾患です。
前庭という平衡感覚を司る部分(鼓膜の奥の内耳と呼ばられる部位からら脳にかけてのエリア)に障害が出てふらつき、嘔吐、眼振、斜頸などの症状が見られます。
中耳炎や、中毒、脳腫瘍など原因になりうる他の疾患が無ければ特発性の前庭疾患となります。
治療法は様々ありますが、大抵は対症療法等である程度落ち着いてきます。
もみじはMRIによって脳炎や脳腫瘍などが無いことが確認できましたので特発性であると考えられるわけです。
現在のところ若干の斜頸と、ふらつきを残すのみで状態は良くなってきました。
いつも寝ているので、あまり調子の悪いことに気づかれなかったと思いますが、実はこういう事があったわけです。
12月にもみじがカートに乗っているところを目撃された方がいらっしゃるかもしれませんが、ふらついて歩けなかったのですね。
これは元気な状態です。
特発性の前庭疾患は突然起きますので、高齢犬を飼育している方はご注意いただき、異常があればお早めにご来院ください。
患者さんにお守りをいただきました。ありがとうございます。
茨木市もみじ動物病院