こんにちは。
狂犬病が増えています。
と言っても日本の話ではありません。
アメリカで狂犬病の患者数が増えたそうです。狂犬病は人間、犬、猫をはじめとした哺乳動物のほとんどに感染し、発症するとほぼ100%死亡します。
2018年までは概ね年間1〜3人、2019年、20年は0人だった患者数が、昨年の2021年には5人増え、全員が亡くなられたそうです。
アメリカではコウモリによる媒介がありますので、気づかないうちに噛まれたり、コウモリを素手で触った後、ワクチン接種を怠ったことで感染します。
以前、アメリカのバスケットボールの試合で会場内にコウモリが紛れ込み、選手が素手で捕まえて逃すという出来事がありました。狂犬病に感染している可能性のある動物に接触したり噛まれた場合、曝露後免疫と言って発症する前に数回のワクチン接種(日本の場合は6回!)をする必要があります。暴露後免疫を正しく行えば発症を防ぐことができます。
その後、コウモリを掴んだ選手は、狂犬病ワクチンを数回受けることになりました。大変ですが、命には変えられません。
海外ではこれほど、野生動物に接触することに注意が必要になっているのです。
日本では狂犬病予防法により、飼育している犬への狂犬病ワクチン接種が義務付けられています。それは、犬が95%媒介していたからですね。そのおかげで今では、狂犬病の発生がない清浄国になりました。
しかし、海外で噛まれて発症する人は時々います。2020年に東南アジアで噛まれた人が、来日後3ヶ月で発症、死亡しました。ヒトーヒト感染は報告がありませんが、関わった医師や葬儀屋さんなど関係者は全員曝露後免疫を受けたそうです。
海外では毎年5万人が亡くなっていると言われています。
決して遠い世界の出来事ではありませんし、一度国内で蔓延してしまうと、かなり大変です。
犬や猫の飼育環境にも多大な影響を及ぼすと考えられます。
狂犬病の発生を予防するためにも大切なワンちゃんたちを守るためにも、ぜひ年一回の狂犬病ワクチン接種をお願いします。
参考:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/01/10-150.php